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2017 Jul.26
SURUGA Cycle Journal Vol.6

ブリヂストン・アンカー・サイクリングチームの強さの秘密
開発者が語る
PROFORMAT=推進力最大化解析技術とは!?

ブリヂストン・アンカー・サイクリングチームの強さの秘密 開発者が語るPROFORMAT=推進力最大化解析技術とは!?

2017年のロードレース全日本選手権では西薗良太選手がタイムトライアルで2連覇。2016年は同じく全日本選手権のロードレースで初山翔選手と西薗選手が1位2位のワンツーフィニッシュ。他にも国内外さまざまなレースで活躍中の『ブリヂストン・アンカー・サイクリングチーム』。その強さの鍵を握っているのがブリヂストンサイクル株式会社がブリヂストン中央研究所(株式会社ブリヂストンの研究部門)と共同開発した新思想「PROFORMAT(プロフォーマット)=推進力最大化解析技術」です。フラッグシップモデル『RS9』をはじめとするレーシングバイクはいかにして生まれたか。スルガ銀行サイクリングプロジェクトが、開発者であるブリヂストンサイクル株式会社の中西安弘さんと出井光一さんにお聞きしました。

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ブリヂストンサイクル株式会社 左:中西さん 右:出井さん
ブリヂストンサイクル株式会社 左:中西さん 右:出井さん

1964年、東京オリンピックの年にレーシングチームを結成

ブリヂストンサイクルといえば、一般の人には“通勤通学の自転車”が思い浮かぶはずです。実用的な軽快車は毎日の生活になくてはならないもの。最近では子育て世代に電動アシスト自転車も人気です。

一方で、自転車好きにとってのブリヂストンサイクルというと、スポーツバイクの『アンカー(ANCHOR)』、とアンカーに乗って活躍するプロチームの『ブリヂストン・アンカー・サイクリングチーム』でしょう。

「ブリヂストンサイクルはもうすぐ創立70周年を迎えます。現在のプロチームの前身である実業団チームを作ったのは1964年、東京オリンピックの年でした。この頃から同社は積極的にレースに出場し、そこからフィードバックされた情報や知識をロードレース用やトラックレース用の自転車開発に役立ててきました。後に出た市販モデルの『ロードマン(1974年より発売開始された入門者向けのスポーツ自転車。ブリヂストンサイクルの歴史を代表する名車種)』などもこうした技術開発によって生まれました」

ロードマン

こう語るのは同社マーケティング部の出井光一さんです。大ヒット商品であるクロモリフレームの『ロードマン』は1974年に登場。当時の少年たちは、誰もがこのスポーツバイクに魅せられました。

「『ロードマン』で採用されたのが、ユーザーがパーツを選んで自分好みに愛車を仕立てられるチョイスシステムです。『アンカー』のオーダーシステムはこのチョイスシステムがベースとなっています」

1990年代には『PROFORMAT』に思想が近い『NEOCOT(ネオコット)=新形状最適化理論』によるフレーム開発をスタート。これは「フレームのどこにどう応力がかかっているかを調べ、それに合わせて強度を持たせたり、薄くしたりする」といった理論。クロモリ鋼のフレームが主流だったこの時代に生まれた思想は、やがてカーボンフレーム全盛の現在へ引き継がれていきます。

より「進む」自転車を作るための『PROFORMAT』

『アンカー』が登場したのは1999年。そのきっかけは1996年のアトランタオリンピックでした。

「アトランタでは日本人の十文字貴信選手が1kmのタイムトライアルで銅メダルを獲得しました。そこで次のシドニーでは金メダルを狙おうということで、十文字選手をアドバイザーに迎えて新しいカーボンフレームのバイクを開発することにしました。会社を挙げて開発するからにはしっかりした競技用自転車のブランドを作りたい。そこでロードレーサー、トラックレーサー、マウンテンバイクといったカテゴリーのハイエンドスポーツバイクブランドとして『アンカー』を立ち上げたんです」

新フレーム開発でも生かされたのが『NEOCOT』。それは10数年の時を経て『PROFORMAT』へと進化します。

「『PROFORMAT』が誕生するきっかけは、ある選手からの“後輪を引きずる感じがする”という意見でした」

おそらくは試作フレームにおいて、後輪がブレて邪魔をしているのではないか。そう考えた開発陣は様々な解析技術を有するブリヂストン中央研究所と共同でその原因をつきとめました。これが『PROFORMAT』のスタートでした。

「選手はあくまでも乗ってみたフィーリングで感想を伝えてくれますよね。それを物理的現象として数値化するのが『PROFORMAT』です」

『PROFORMAT』は製造技術ではなく「あくまでも理論」。人間工学や機械工学、材料力学などを組み合わせ「いかに進む自転車を作るか」、それを追求しています。

「自転車の開発には素材や空力、形状、寸法、強度、剛性、重量、伝達効力などさまざまな要素が存在します。多くのメーカーは空力や素材に特化して風洞実験などを行なってニューモデルを開発していますが、ブリヂストンサイクルではこれらのキーワードを取りこぼすことなく、選手やユーザーが求めるものに近いものを開発しようと考えています」

ライダーが乗車した状態で、フレームの変形や応力などを細かく調べていく。計測中の様子
ライダーが乗車した状態で、フレームの変形や応力などを細かく調べていく。
計測結果
計測結果
自転車フレームというプラットホームから、最高の性能を引き出すために
アンカーの自転車造りは『PROFORMAT』とともに進化している。

『PROFORMAT』では、人や自転車の動きをモーションキャプチャーで計測し、フレームのどこに力が加わっているか、ペダルやハンドルにはどれだけ荷重がかかっているか、それを分析することで進む距離を数値化していきます。その際には前述したいくつものキーワードにプラスして、乗り手のスキルやペダリングなど、あらゆる条件が加味されます。

レース機材設計課の中西安弘さんが目指しているのは、ずばり「勝てるフレーム」だといいます。

「AとBのフレームがあったら、どちらがより速く進むのか。『PROFORMAT』ではそれを数値化するということを追求しています。求めていることは単純なんですけれど、メカニズム的にはけっこう複雑ですね」

RS9 TECHNPLOGY
RS9 TECHNPLOGY
PROFORMATが生んだ、アンカー史上、最も軽く最も「進む」レースフレーム

この際、開発陣が着目するのは「フレームの変形」だといいます。

「フレームというのは変形します。変形しないフレームがいちばん進むんだけど、そういうフレームを作ると剛体となって重くなってしまう。そこである程度は変形しながらも進むフレームを開発する必要があります」

目には映らないものの、自転車というものはペダルを踏むとフレームがわずかに変形します。その変形がタイヤが進もうとすることを邪魔する。その無駄を極力なくそうというのが『PROFORMAT』の技術です。

フレーム開発は「選手からのフィードバックで」

実際のフレーム開発でもっとも難しいのは「人が関わってくること」。

「乗る人によって体型もスキルも違う。本当ならば完全にその人に合った、パーソナルマッチングなバイクを作り出すのがベストなんですが、さすがにそこまでやるとコストが跳ね上がってしまいます。レーシングバイクというのはUCI(国際自転車競技連合)のレギュレーションで市販品でないといけないと決められている。ということは、一般のユーザーでも手を伸ばせば買える値段でなければいけない。そうなると、ある程度は平均的な数値を採用しなければならないんですね」

どんなに優れた技術でも、そのもととなるのは乗り手である選手たちのインプレッション。

「選手のフィードバックは小さなことでも参考にしています。あれこれ、と常に聞いています。それでカーボンの積層をちょっと減らしてみたり、逆に1枚巻いてみたりします。その段階では、あくまでも感覚に基づいた言葉でのやりとりですから、ときによって選手の言葉をそのまま受け取ると間違ってしまうこともあります。だから『PROFORMAT』で物理的に解釈して正しい解答を出さなければいけないわけです」

最大のネックは選手のリクエストに答えた結果、「副作用」が出てしまうこと。

「副作用のほとんどは重量増ですね。言われたことは成し遂げられたけれど重くなってしまった、では困るんです。『PROFORMAT』では、重量も考慮して解析するため軽いフレームを実現できるのです。」

もうひとつの悩みは「選手が日本にいないこと」。UCI(国際自転車競技連合)のコンチネンタルチームである『ブリヂストン・アンカー・サイクリングチーム』の選手たちの多くがヨーロッパやアジアのツアーに参戦しています。

「ですから、『ツアー・オブ・ジャパン』や『全日本選手権』のある時期に日本に帰って来たところを狙ってテストしてもらうといった感じです」

選手たちが乗っているトップモデルのRS9、アルミフレームのRS6から始まった『PROFORMAT』によるフレーム開発は、現在ではロングライド用のRL9やRL6にも採用。

レースの様子

「2016年のリオオリンピックではロードレースの内間選手、トライアスロンの上田藍選手、同じくトライアスロンのゴードン・ベンソン選手、それにパラリンピックの日本代表選手団に機材サポートを行ないました。東京オリンピックでもオリンピック、パラリンピックの両方をブリヂストンサイクルのみならずブリヂストングループ全体でサポートしていく予定です」

パラリンピックでは、とくにトライアスロンの谷真海選手、秦由加子選手をフレーム供給だけではなくスキルの面でもサポートしている。

「幸いブリヂストンサイクルにはオリンピック出場経験者が何名かいますので、彼らの持っているスキルをうまく彼女たちに吸収してもらえればと願っています」

1台1台が手作り、いちばんのご褒美は
「レースで勝ってくれること」

今回の取材では上尾工場で『アンカー』の製作工程も見学させていただきました。案内してくださった生産管理・技術部の合田昌央さんによれば「アンカーのほとんどは手作りです(※一部モデルは機械製造)」とのこと。その言葉どおり、現場ではベテランの職人さんたちが専用のブースで塗装やマスキングを行なっています。

ベテランの職人さんベテランの職人さん

フレームは塗装に入る前に付着したゴミや凹凸をヤスリで除去。スプレーで手塗りしたあとは乾燥機に入れ、カーボンは80度、アルミや鉄は135~140度の熱で乾燥させます。マスキングは細かいものだと1台に1時間は必要。この際、もっとも気を付けるのは「ロゴなど左右対称のものに狂いが出ないようにすること」だといいます。

つづく組立工程でも、「魂を込めて」組み立てています。ブリヂストンサイクルの技術の粋を結集して開発された『アンカー』は、これもまた選ばれた少数精鋭の熟練工の手によって作られているのです。合田さんによると1日の生産台数は数十台とのこと。

見学中、RS9に使用するカーボンフレームを触らせてもらうと、そのあまりの軽さに驚かされました。1,350g(490mm)というフレームセットは、女性や子どもでも片手で楽に持てます。RS9の実車にしても7kgほど。さすがはトップモデルです。

展示会や試乗会などを開くと、RS9はやはり人気。トップレーサー用のモデルとはいえ、その性能はビギナーが乗ってもすぐに「すごい!」とわかるようです。

「皆さん、まず軽さにびっくりされます。次にペダルの踏み出し。すうっと出て行くそのフィーリングに感動します。(中西さん)」

開発陣にとって、「いちばんのご褒美」は「チームがレースで勝ってくれること」。

「何が嬉しいって、やっぱりレースに勝ってくれることですね。表彰台に立った選手が、あの場面でバイクに助けられた、なんてコメントをしてくれると、たとえお世辞であっても涙が出てくるほど嬉しいものです。開発者冥利に尽きます(中西さん)」

3年後の東京オリンピック・パラリンピックは「もうあと3年しかない」と中西さん、出井さん。

「3年なんてあっという間。その間にいかに優れたフレームを生み出すか。日々、『PROFORMAT』の技術を用いた試作を重ねています」

いつかは出るであろうRS9の後継モデルは東京オリンピック・パラリンピックまでに登場するのか。今年も『ブリヂストン・アンカー・サイクリングチーム』から目が離せません。

ブリヂストンサイクル 本社ブリヂストンサイクル 本社

Information 1

ブリヂストンサイクル株式会社 公式サイト

Information 2

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1台1台、手作りで組み立てられている『アンカー』。トップモデルのRS9以下、「レースがはじめて」という人を対象にしたアルミフレームの入門用モデルまで魅力的なモデルばかり。憧れのバイクを手に入れたいと思ったら、おすすめなのがスルガ銀行のロードバイク購入ローンです。7%の年利はクレジットカードのリボ払いや分割払いよりもお得。対象は自転車やサイクリングウェア、パーツ、アクセサリー類など。サイクリングやロードレース、トライアスロンなどに必要なすべてのグッズがご購入できます。返済は最長120回。ご自分に合った返済プランを組み立てることができます。

スルガ銀行サイクリングプロジェクト

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